皆さん、こんにちは。今日はちょっと踏み込んだテーマ、「リファレンスチェックと退職代行」について、もし私が企業の採用担当者だったらどう考えるか、という視点でお話したいと思います。
リファレンスチェック、いわゆる前職調査は、応募者の人物像や能力、実績を第三者からの客観的な評価を通じて確認できるプロセスです。もちろん応募者の了解を得ることが前提ですが、採用担当者は、これを通じて応募者の理解を深め、入社後の活躍をイメージしようとしています。
最近、「退職代行を利用して退職した人は採用しない」という企業が多いという記事を目にしました。この記事を読んだ時、もし自分が採用担当者だったらどう考えるだろうか、と深く考えさせられました。
もちろん、リファレンスチェックを実施する段階まで進んでいる応募者の方には、少なからず興味があり、できれば採用したいと考えています。ですから、「退職代行を使った」という事実だけで機械的に不採用にする、ということはありません。
しかし、正直なところ、最も気になるのは「当社に入社した場合にも、すぐに退職代行を使って辞めてしまうのではないか」という点です。これは、採用活動における企業側の当然の懸念と言えるでしょう。
だからこそ、もし応募者の方が退職代行を利用して退職された経験をお持ちであれば、その理由を詳しくお伺いしたいと考えます。
- なぜ、退職代行という手段を選んだのか? 当時の状況や、ご自身で解決することが難しかった背景には何があったのか。
- なぜ、その退職代行業者を選んだのか? 複数の業者がある中で、どのような点に魅力を感じ、依頼を決めたのか。また、業者とのやり取りの中で、どのような点が決め手になったのか。
これらの質問を通じて、私は応募者の方の状況判断能力、問題解決能力、そしてコミュニケーション能力を見極めたいと思っています。
応募者の方は、これらの質問に対して、ありのままの事実を坦々と話していただければ良いと思います。もし不採用という結果になったとしても、それは退職代行を利用した事実そのものではなく、その際の受け答えに問題があった可能性が高いでしょう。
逆に、退職代行を使ったという理由だけで不採用にするような企業があるとすれば、それは企業側の視野が狭いと言わざるを得ません。「うちは、何かあった時に社員をサポートする体制がないですよ」と自ら公言しているようなものですから、そんな会社に無理して入る必要はないでしょう。
採用は、企業と応募者双方にとって、将来を左右する重要な決断です。表面的な情報だけでなく、背景にある理由や考え方を理解しようと努めることが、より良いマッチングに繋がるのではないでしょうか。
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